「エジプト革命」以降の混乱
撮影者:ハリ-ル・ハムラ(AP)

エジプト、カイロ、タハリール広場近くで、石壁の向こうの治安部隊と反政府側のデモ参加者が小競り合いをしている。エジプトの反勢力はムバラク独裁政権打倒2周年を祝うためにタハリール広場に集まっていた。

イスラム・グループの本部近くで、モスリム同胞団の支持派と反対派が衝突し、負傷した支持派の若者を引きずり回す反対派の若者たち。

タハリール広場で、エジプト治安警察に投げこむために、催涙ガス入りの缶を抱えて走る反政府側若者。

タハリール広場近くで、エジプトの国旗を掲げて反政府側のデモ隊に見せる警察官。

デモの最中、火炎瓶と石を大統領官邸に向けて投げる反政府側の若者。

大統領官邸の脇で、治安警察が反政府側の男性の服を脱がせ痛めつけている。男性はムルシ大統領を非難し、石や火炎瓶を大統領官邸の門の中に投げ込んだ。衝突が始まって1週間目を迎えたが、ムルシ大統領の権力を象徴する階段まで、政治的暴力が迫ったのは初めてのことだった。

タハリール広場近くで、傷ついた少年を避難させる反政府側の若者。

半年後に事態は一変し、ムルシ大統領が軍部によって権限をはく奪された。 ムルシ大統領の復権を求める支持派が、カイロの共和国防衛隊本部近くでデモ行進を行った。そこに軍部が発砲し、多くの死傷者が出た。デモは国中に広がり、「軍事支配ややめろ」と叫ぶ何万人もの人々にも発砲された。

ムルシ大統領の支持派が、国旗で覆われた棺桶を担いで怒りのスローガンを叫んでいる。死亡した男性はカイロの共和国防衛隊本部に向かって行進していたときに、軍隊によって射殺された。

治安警察とムルシ大統領の支持派の衝突後、路上で治療を受ける瀕死の男性。カイロの下町、ラムセス広場。

臨時の病院となっているアル・ファス・モスクで、血まみれの男性が叫んでいる。このモスクにはラムセス広場で起きた治安警察とムルシ大統領支持派との衝突の犠牲者が運び込まれていた。

カイロのナスル・シティの屋外病院に座っている、ムルシ大統領支持派の医療スタッフ。

カイロのナスル・シティのモスクに並べられた家族や親類の死体を見つけて嘆き悲しむ人々。この惨事は、ムルシ大統領支持派のキャンプを2か所、警察が粉砕したことによって起きた。死傷者数は数千人。8月15日、エジプトはアラブの春以降、最悪の流血の日を迎えたが、その前途は不安定だ。

ムルシ大統領の支持派と反対派が衝突した現場に到着した、エジプト陸軍の車両。カイロ。

カイロ、ナサル・シティのアル・アダワイヤ・モスクの外壁に、ムルシ大統領のポスターが張ってある。このモスクにはムルシ大統領支持派がキャンプを作り、毎日、集会も行っていた。彼らは長期戦を予想して、テントに衛星アンテナを立て、木造の小屋まで作っていたが…。