DAYS JAPANの読者、フォトジャーナリスト、関係者のみなさまへ。
株式会社デイズジャパン代表取締役
廣河隆一
残念なお知らせがあります。
2004年3月に創刊されたフォトジャーナリズム月刊誌DAYS JAPANは、来年2019年2月20日発売の3月号 (15周年記念号)をもって休刊します。
この15年近い間、本誌は多くの方々からのご支援で発刊を続けてまいりました。特にボランティアの方々、定期購読者の方々、素晴らしい写真や原稿をお寄せいただきました世界のフォトジャーナリストや執筆者の方々、DAYS JAPANが取り組んできた救援運動に多くの募金をお寄せいただきました方々には、深くお礼を申し上げます。
休刊の理由はいくつもありました。
まず経営上の理由です。出版不況のなか定期購読者数が落ち込み、同時に書店での購読者数も減少しました。
世界の出版業界を襲った紙離れ、書籍離れの傾向に飲みこまれた感じとなりました。この経営上の問題は、どうにも解決法が見つかりませんでした。
次に私、廣河個人の問題があります。DAYS JAPAN発行人であり代表取締役社長の私が7月終わりから8月にかけて入院して手術し、75歳を迎え、体力と気力が著しく減退しました。そこで株主会議では、DAYS JAPANの志を継いでいただける方でジャーナリズムに実績ある人を後任の代表としてお願いすべく、何人かの人にご相談しましたが、とうとう見つけることができませんでした。
しかし雑誌は個人のものではありません。雑誌メディアを簡単に廃刊にしてはならないということは、先代DAYS JAPANが講談社から出されていた時に実質的な廃刊処分となり、悔しい思いをした私にはよくわかります。
しかもDAYS JAPANはジャーナリズムの雑誌です。社会的責任があるのです。メディアをつぶすことはあってはならないと私たちは考え、なんとか雑誌を存続できないかと話し合いを重ねました。しかし直面する多くの問題に対する具体的な解決案は見つかりませんでした。
その結果、DAYS JAPANは休刊し、会社は解散せざるを得ないという結論に至りました。
ただ、おかげさまで世界的なフォトジャーナリズムのコンテストとなった「DAYS国際フォトジャーナリズム大賞」については、非営利の「一般財団法人日本フォトジャーナリズム協会」を設立し、1年間休止の後、2019年秋の募集開始から再開いたします。
また、救援団体である「DAYS被災児童支援募金」及び「DAYSアクション」は、ボランティアを中心としたNGOの団体として活動を続けます。
年間定期購読者の方には、前受金(すでに支払い済みで来年3月号以降に充てられる予定だった振込金)の返金の方法につきまして、年内に個別にお知らせを郵送させていただきます。
皆様にご迷惑をおかけすることを深くお詫び申し上げますとともに、長年のご愛読・ご支援に対し心からの感謝を申し上げます。
2018年11月20日
株式会社デイズジャパン代表取締役、DAYS JAPAN発行人
廣河隆一