月刊誌「DAYS JAPAN」最終号をお届けします。

お届けまでお時間をいただきましたこと、お詫び申し上げます 。

2月号でお約束しましたように、この号は、広河隆一「性暴力告発記事」を受けた検証報告特集です。

告発された方々、被害にあわれた方々とご関係者の方々、読者のみなさまへ改めて深くお詫び申し上げます。

特集は大きく二部構成としました。

第一部は「広河隆一 性暴力報道を受けて 検証委員会報告」です。

株式会社デイズジャパンおよび本誌DAYS JAPAN の創設者であり、長く編集長を務めていた広河隆一の性暴力問題を、我々は極めて重く受け止めました。そして、どのような検証体制を組むことが、読者に対する最も誠意ある対応であるか検討を重ねました。最終的に、会社内部や、会社の立場を代理する弁護士による自己検証では不十分であり、会社から完全に独立した第三者による検証委員会方式が、最も適切であるとの考えに至りました。

すでにホームページ上でお知らせしておりますが、検証委員会は、委員長に(一社)職場のハラスメント研究所代表・金子雅臣氏、委員に弁護士の上柳敏郎氏、弁護士の太田啓子氏に就任していただき、検証を開始しました。

検証委員会方式では、独立した外部の有識者による事実調査と分析がなされるために、少なくとも数か月の検証実施期間が求められます。すでに予定されていた最終号の締切の制約の中で、最終報告に至るまでの十分な検証の時間を確保できなかったことをお詫びいたします。そうした制約の中でも、検証委員会には経過報告をお願いし、広河隆一やデイズジャパンにとって厳しい指摘も含めて、一切そのままのかたちで、本号に掲載することといたしました。このあたりの経緯につきましては、4ページからの報告に、「3月号が最終号となることは本件が報じられる前より確定していた。そのため、検証終了後の最終報告は時間的に最終号には間に合いようがないためにDAYS JAPAN誌上で行うことはできないが、DAYSJAPAN休刊後も検証を続け、最終報告まで行うということが(株)デイズジャパンからの依頼であった。最終報告の具体的な発表方法については未定であり、今後検証委員会と同社の協議を継続したいとのことであった」とある通りです。

最終報告はホームページ上で公表していく予定です。

第二部は、ジャーナリスト・林美子さん(メディアで働く女性ネットワークの代表世話人)責任編集による特集「性暴力をどう考えるか。連鎖を止めるために」です。

デイズジャパンは「発売日を延期します」というお知らせをホームページ上で2月15日に公開し、最終号の取り組みについて「人権や差別をテーマに掲げている団体・個人においても不可視化されてしまう女性差別・ハラスメントの問題に取り組み、伝えていこうと考えました」としました。

林美子さんが編集責任者となって、DAYS JAPAN 誌が読者のみなさまにお伝えし、考えたいと願った思いを形にしてくださいました。林さんはじめ、編集に携わってくださった方々、取材に応じてくださった方々、ご協力いただいた方々に、深く御礼申し上げます。

2月号発売以降も関連報道が続き、SNS での発信も多くありました。編集部にも次々とご意見が寄せられました。最終号の編集部分を進めるにあたって、厳しいご指摘にも接したと聞きます。それらのひとつひとつにお答えすることはかないませんでしたが、この号をもってデイズジャパンからのご報告といたします。

最後まで応援していただき、心より感謝申し上げます。

15年間、本当にありがとうございました。

株式会社デイズジャパン

最終号 発行人兼編集人 川島進