 |
| DAYS JAPAN 2008年4月号 |
かつてベトナム戦争を記録し、その悲劇を世界中に伝えた写真家、フィリップ・ジョーンズ=グリフィスさんが19日、がんのため亡くなりました。キャパやアンリ・カルティエ=ブレッソンらが設立した写真家集団、マグナム・フォトの会長を務め、会長職を退いた後も、マグナムの精神的支柱として、世界のフォトジャーナリストから敬愛の念をもって慕われていたことは、広く知られているとおりです。グリフィスさんには、DAYS国際フォトジャーナリズム大賞の審査員としても来日していただき、昨年は自宅での審査という形でご協力いただいてきました。
かねて療養中のところ、薬石の功なく永眠されたことは痛恨の極みです。本誌編集長、広河隆一への最近のメールでも、さらなる創作への意欲を吐露されていただけに、残念でなりません。
私たちDAYS JAPANでは、創刊4周年を記念する4月号に、フィリップ・ジョーンズ=グリフィス氏のアーカイブ9点を、10ページに渡って掲載しました。フォトジャーナリズムの王道を歩んだ同氏を特集することで、氏の作品への最大限の敬意を表したいと考えたからです。膨大なネガの数々は、限りないヒューマニズムに裏打ちされた、貴重な現代史の一断片であると同時に、私たちの目指すフォトジャーナリズムのかけがえのない教師でもあります。
病床でも、カンボジアでのかつての米軍の残虐行為にあらためて心を痛めていたと伝え聞いております。反骨精神と人間愛にあふれた写真家の死に接し、編集部一同、心から哀悼の意を表するものです。
2008年3月21日
|