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編集長便り 2006年7月10日

 DAYS JAPANの7月号はこれまでの号よりも売れ行きがいいようです。

 皆さんのご支援もありますが、特集がより身近で、しかもほとんど知られていなかった話題だからです。ご本人も農業をやっている加藤登紀子さんからある日、すぐに来てほしいと言われて、話を聞いて、これは大変だと急遽、「今コメが危ないーー暴走する遺伝子組み換え」という特集を組みました。

 その恐ろしい内容はもう読んでいただけましたか。「自殺遺伝子」まで組み込んで、タネの利益を独占しようというモンサント社と、それに習って、日本でコメの遺伝子組み換えに狂奔する政府。コメは今、巨額の関税をかけて、どうにか海外からの安いコメを排除していますが、こんなことができるのもここ2、3年だろうといわれています。その後はもう輸入米を防ぎきれない。その後の農業での利益を上げるためには遺伝子組み換えのコメを海外に売りつけて、特許料を上乗せするほかない、と農水省は考えました。しかもこの遺伝子組み換えコメは「ディフェンシン」という生命にかけがえの無い仕組みに恐ろしい手をつけてしまう、というのが特集の内容です。

 どうか急いで書店に走って、お買い求めください。

 でもこの問題は、なぜ日本のメディアではほとんど取り上げられないのでしょうか。最初は私もわからなかったのですが、あるとき大手出版社の週刊誌副編集長に聞いてなぞが解けました。彼によると世界の遺伝子組み換えタネを牛耳っている巨大企業モンサントは、徹底的な裁判闘争を仕掛けてくるそうです。裁判を維持するだけでも巨額が必要で、そのせいで太刀打ちできない企業はどんどんつぶされていくといいます。それでこの問題には手を触れないことにしているのだということです。

 もうひとつの特集「生きるという旅――脳障害児との18年」は「夏帆」さんの誕生から今年18歳になるまで撮影を続けてこられたお母さんである河田真智子さんの作品です。

 写真には輝くような愛情がほとばしっています。最初に彼女の写真を見たときから2年近くも働きかけて、ようやく特集に掲載させていただきました。

 ぜひともご覧ください。
広河隆一



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