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| 編集長便り 2008年4月 |
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DAYS国際フォトジャーナリズム大賞特別賞にロイターのラティーフさんの「孤立するビルマ」が選ばれ、授賞式に来日された。世界の賞の中でも一番いい写真の選び方をしていると思っていた賞に受賞して非常にうれしい、と彼は語ってくれた。
長井さん(APF通信)の死を撮影したこの写真ほど、DAYSの表紙に書かれているスローガン「1枚の写真が国家を動かすこともある」にふさわしい写真はない。ラティーフさんも長井さんと同じように、現地の旅行者を装い、サンダル履きで、カメラは必要なとき以外は背中のナップザックに入れて移動していたという。受賞作品は、私たちが生きている時代の抱える問題を重いメッセージとして投げかけている。民衆への弾圧はビルマだけでなく世界中で行われているが、そのほとんどは私たちの目には触れない。今回は優れたジャーナリストの手によって世界の人々に伝えられた稀有な例といえる。映し出されているのは悲劇だが、その意味を正しく伝える仕事によって、死者の尊厳も伝わり、世界をも動かす力を持つ。こうした優れた仕事をしっかり受け止めるメディアとなり続けることを願って、DAYSJAPANは4周年記念日を迎え、5年目に入っていく。読者の方々の支援をこれからもお願いしたい。
ところで3月8日のDAYSJAPAN4周年記念イベントにはアイヌ・レブルスの酒井美直(みな)さんがアイヌの歌と踊りを見せてくれた。私は彼女のお父さんが生きていたころ、パレスチナ人の支援運動で一緒だったことがある。アイヌの誇りを見事に歌い踊る姿を見て、ジンとくるものがあった。日本における先住民の歴史を根こそぎ奪い去ってきた暴力の歴史に対して、私たちはまだ向き合っていない。
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| 広河隆一 |
| 編集長便り 2008年3月 |
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DAYSの2007年9月号で扱った「祝島・反原発の闘い」で撮影された那須圭子さんから手紙が来た。「いつも写真撮るばっかりで」と不機嫌だった漁師のおばさんが、掲載後は「大きく手を振って歓迎してくれた」という。漁協には全国からカンパが寄せられた。
07年6月号、7月号と2度掲載した韓国のフォトジャーナリスト李時雨(イシユ)さんは、逮捕され長期間のハンストを行っていたが、1月31日無罪を勝ち取った。
また、08年2月号で扱った電磁波の講演で2月4日に福岡へ向かったが、途中、測定器をつけっぱなしにした。するとほとんど全線の私鉄とJRの座席で、針が100ミリガウスを超え、振り切れ状態に。立てば値は数分の一になる。飛行機の中も完全に振り切れた。これではDAYSは「座ってはいけない」のキャンペーンをしなくては。とくに座っていたら危ない。足元や腰の辺りは、恐ろしい値の電磁波を浴びるため、どのような影響が出るかわからない。心臓ペースメーカーをつけている人は、近くで携帯電話が鳴ったとき、15センチ離れていると、測定機の上では影響が出ないが、座席に座ると、胸の辺りでも30〜50ミリガウスの電磁波を浴びることになる。
交通機関各社は、「優先席」には電磁波防護シールドの設置をする必要があるのでは。そうでないと携帯電話以上の強い電磁波を長時間持続して浴びることになる。携帯電話の電源を切れば安全だととられかねない記述はおかしい。この問題は各社に今後問いただしていきたい。
2月は映画NAKBAの上映でフランスに、3月にはレバノンに行く。日本では3月22日から渋谷のユーロスペースを皮切りに全国上映が予定されている。
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| 広河隆一 |
| 編集長便り 2008年2月 |
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薬害肝炎訴訟で国側の責任追及と一律救済に道が開けた。先月号のDAYS表紙には、九州原告団の福田衣里子さんの写真を掲載させていただいた。私が大阪に行き、シャッターを閉ざした被告製薬会社の前でインタビューに答えている彼女を撮影した写真だ。福田さんのブログにDAYSが紹介され、「光栄ですが、恐縮です。素直に嬉しく思います」と書かれていた(http://blog.livedoor.jp/ennriko555/)。首相も厚労相も、原則を貫き通した原告に屈した。命を担保にした闘いで、本当によくがんばられたと思う。都合の悪いことは事実も責任も隠し通し、それが救済への道を閉ざし、その間に大勢の人が亡くなっているのは薬害エイズと同じ構造だ。これからもメディアはきちんと監視し続けなければならない。
DAYSはまもなく4周年を迎える。長かったのか、短かったのか。長いといえば40年の取材を映画化した「パレスチナ1948NAKBA」が完成し、3月に劇場公開される。それに先立ち2月にパリでフランス語版が上映予定だ。資金面で支えてくださった『1コマ』サポーターズに感謝したい。「アーカイブスNAKBA」は、正月返上で作業をしているが、まだ長いトンネルの中にいる。楽しい作品でもないし、心踊る作品でもない。かたくななまでに原則を貫きとおす作品になっている。DAYSの役割もそうしたところにある。
ところでDAYS国際フォトジャーナリズム大賞の今年の応募作品も、続々集まっている。受賞作品が発表される3月8日の「4周年記念イベント」には、今月号の表紙を飾るアイヌの女性、酒井美直さんに出演してもらうことになっている。
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| 広河隆一 |
| 編集長便り 2008年1月 |
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東京・新宿のコニカミノルタプラザで久しぶりの個展「人間の戦場40年」を開催した。写真展には、さまざまなカメラで撮影した作品が並んでいる。ミノルタで始まり、ニコン、オリンパス、ライカ、キヤノン、ニコンへと変遷した。レンズはシグマも用いている。その時々の縁でカメラを選んできた。それが他より優れているというわけではない。その証拠に写真を見て、どれがどのカメラで撮ったのか分かる人はいないだろう。
写真の引き延ばしは、カラーをホリウチカラー(03-3383-3321末永)、モノクロームをクリエイトフォト・タカ(03-3357-7458)にお願いするようになった。タカは小さな現像所だが、土門拳や木村伊兵衛などの写真も伸ばしている。信頼できる現像所との出会いは、私の写真に大きな影響を与えた。写真展のパネルは山ノ手写真製作所(03-5380-8477)に頼んでいる。いい写真を望むなら、フィルム現像の段階からいい現像所に任せることを薦めたい。モノクロはフィルム現像とべた焼きを依頼し、そこから街のカラー写真の店でサービス版にしてもらう。経費節約のためだ。さらに写真を選び、現像所で六つ切りに伸ばし、それにいろいろ注文を書き込んで、大伸ばしをしてもらう。写真展をする予定があるなら、この方法がいいと思う。
12月12日に東京都写真美術館でリマインダー・プロジェクトの「見る機会」という催しが行われた。見事なフォトジャーナリズムの作品が紹介された。中心となっている後藤由美さんと後藤勝さんが中心的に関わる人権週間巡回写真展「対岸の肖像〜BURAKUとのかけ橋」が3月31日まで大阪市新大阪人権協会の主催で開催中だ。日本の各地で巡回展の予定だ。この写真展に関心のある人はg.youme@gmail.comに連絡いただきたい。
DAYS JAPANは今年3月に4周年を迎える。
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| 広河隆一 |
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